こんにちは。
ジェンダー・バランス・ナビゲーター秋山友子です。
私は普段はテレビを観ないのですが、旅先で久しぶりにつけていて、感動したお話がありました。
私たちの思考がいかに現実を変えていくのか。
そのことを感じたので、今日はそのお話をお伝えしますね。
それは、ベルリンの壁崩壊のきっかけのひとつとなった日本人のお話でした。
1987年、西ベルリンで行われた「ベルリン市制750年祭典」でのことです。
日本の花火師の神様と言われていた佐藤勲さんが、市からの依頼を受けて、イベントで日本の花火を披露することになりました。
当時は、第二次世界大戦の影響で、「ベルリンの壁」により市内が東西に分断されていました。
その壁を越えようとした者は処罰され、たくさんの犠牲者が出ていました。
そんな中、佐藤さんはイベントに向けてのインタビューで、こう語ったのです。
「ベルリンの地上には壁はありますが、空に壁はありません。
日本の花火は、どこから見ても同じように見えます。
西のお方も、東のお方も、楽しんで下さい」
日本では一般的な丸い花火は、外国では珍しいものなんだそうです。
そして、西側東側それぞれに、予想をはるかに上回る人たちが見物に集まりました。
壁の両側から、今まで見たことのないような花火への感動の歓声が上がります。
同じ花火を見て感動するという共通の体験を通して、市民の中にこんな思考が生まれてきたそうです。
「この壁は必要ない!」
マスコミでもこの日のことは大きく取り上げられ、その2年後に、市民が壁の前に押しかけて、ベルリンの壁崩壊が起こりました。
もちろん他にもたくさんの要因があったことでしょう。
でも、多くの人がこの体験をし、この思考を持ったことは、とても大きなシフトだったのだと思います。
私たちは、
なかなか変わらない。
自分では変えられない。
と思っている問題について、
この問題をなくすことはできない。
この問題があるのは仕方がない。
と、どこかで思っている部分があります。
そうすると、その思考は現実に影響を与えます。
でも、その問題が、
いかに自分の幸せに役に立たないのか。
自分が望んでいることではないのか。
に気づいて、
「この問題は必要ない!」
と思うようになれば、現実もその方向に動きだすのです。
どんな大きな社会問題だとしても、多くの人の意識が変われば変えることができる。
そのことをこのエピソードが教えてくれていると感じました。
そして何より、戦争の最前線でたくさんの人が亡くなっていくのを見た佐藤さん自身の、
「火薬は人を殺すためではなく平和のために使われるべきだ」
という信念が、多くの人に影響を与える結果につながったのだと思います。
彼は、このイベントを最後に現役を引退されたとのことでした。
もし、
「この問題は解決できない」
とあきらめてしまっているものがあるとしたら、本当にそれでいいのか?あなたのハートに問いかけてみてください。
それが、個人的なことであれ、社会的なことであれ、です。
今は現実的に何も行動ができないとしても、祈ることはできます。
その問題がない状況を思い描くことはできます。
どんな思考を持つかは、私たちが自由に選択できるのです。
あなたが本当に望んでいることに、思考のエネルギーを注いでみてくださいね。
秋山友子
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